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もぐらたたき

あはは



「フェーイ……」
もくもくと頭上に大量の暗雲を漂わせ、ただならぬエリィの剣幕に、 ひぃっと悲鳴を上げて、箱の下に逃げ込むフェイ。

「エメラダ!! 来て! いつものをお願い!!」
エメラダはすかさず“某100tハンマー”に変形する。もちろん、天誅(てんちゅう)ロゴは、必須でしょ。(^^ゞ
で、エリィの腕に、エリィよりもデッカイ巨大“ハンマー”がしっくり馴染むと……。

「……こんのぉ、節操なしがぁーっっっ!」
ぶうんっと、ハンマーを振り下ろす。
グシャッと潰れる箱。

「こらぁっ! 逃げるなっ!」
箱が潰れる前に、間一髪逃げ出したフェイ。
一発、二発、三発と、怒涛の如く、ハンマーが当り構わず振り下ろされる。
それをすんでのところでかわしまくって、フェイは必死に逃げ回る。



「……せ、せんせぇ。……たすけてよ。」
シタンがたまたま通りかかると(外でやってた)、シタンにすがりつき、 息も絶え絶えにフェイは懇願した。もう、彼の目は、涙目である。

いつものこととはいえ――
今日は、シタンと一緒にいたユイが、声をかけた。
「エリィ、今日は何があったの。」

「あ、ユイさん。聞いてください。フェイったら、また、高価な画材を衝動買いして……」
駆け寄って細々(こまごま)と事情を話すエリィに、ため息をつきつつ、その金額を尋ねた。
「で、その画材っていくらなの?」
「×××○○ギル」
その金額を聞いたユイの顔つきがニッコリと変わり、シタンの方を、くいっと見やる。 反射的にのけぞるシタン。
シタンにも、身に覚えがありすぎる金額だ……。むしろ、たった“それっぽっち”のレベルかも(滝汗)。

「……へ〜ぇ〜。その程度の金額で、それっぽっちの天誅なのぉ〜。エリィさんって“優しい”のねぇ〜〜。」
シタンはその言葉に殺気を感じ、優しくフェイに、貴方の自業自得ですよ、と言い放って、その場からそそくさと逃げ出した。

シタンの後姿を見て、ユイが一言。
「エメラダさん。後で私にも協力してネ」
ウィンクしながらでも、怖すぎる。





普通のヒトであるはずシタンが、生まれも育ちも由緒正しく正当・真っ当な(?)ゼノの ヒーロー&ヒロインを凌ぐほどの、並外れまくったステータスを持つ羽目になったのは、 ひとえにこの嫁との死線……違った……命がけの夫婦喧嘩を、“数知れず”潜り抜けてきたからである。



ちゃんちゃん!!

あとがき:
エリィのキャラ、変わってますがな……。

この後のシタン先生の運命はいかにっ!!

すいません。真面目な話に疲れると、つい、こんな話が出てきちゃって。
元ネタは分かりすぎ、そのまんまシティーハンターです。(^^ゞ
シティーハンターを知らない方、いらっしゃったらゴメンナサイね。
どーも、「エメラダとんかち」の図が頭の中に降ってきたら、離れなくなっちゃってねぇ。
エリィは“ドライブモード”の表情でお願いします。
そういや、シティーハンターの連載当初、槙村って名前決めてなかったんだ(驚)。そういや、 連載では苗字しか出てなかったな。“妹”にはちゃんと名前あったのに。 だからって、声を当てられた田中さんの名前、そのまんまかい……。(^_^;)
オチが先生になっちゃったのは、田中さん関係なく、単なる私の趣味嗜好。