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謎の観測員

エンディングムービーで遊んでみました(笑)



ゴゴゴ……
タッタッタッタ…… 崖に向かい走る人たち

「フェ〜イ!」シタンが海に向かって、その名を呼ぶ。
道しるべとして神に捧げられた、一人の少女を救うため、虚空に消えた青年の名を―――。

呼びかけの余韻が消えぬうちから、無神経な電子音が響き渡る。

視線も逸らさずに真顔のままシタンが言う。
「……と。ところで貴方は誰ですか? 本編には一度も姿を見かけませんでしたが。 何故、当たり前のように今ここに? しかも妙にレトロな観測器まで持って。」

年の頃は20代。大真面目な顔をして、ヘッドフォンを耳に当てている。

「僕が思うに、観測員です。……というか、僕の名前は高木です。高木です。高木です。 キャラの名前が無い時は、そう呼んでください。それから……」
小声でまくしたて、なんとか“尺”内に収めようとする、“自称”観測員。

“そうですか”とシタンが言いかけると……。
「そんなワケあるかっ!」バルト爆発! 反射的にビクつく観測員(笑)。

「ンな事を言って、二匹目の“どじょう”を狙っているんだろ。ここはゼノギアスだ。 担当キャラの名前が付いてないのに、アドリブで突然名前を聞かれて、 うっかり自分の名前を答えた……なんて。しかも、気が付いたらそのキャラは、 その自分の名前のまんま準レギュラーになっちまった……なんて笑い話が そう度々あるかよ! ここのレギュラーは不動だ!」
握り締めた拳を振り回し、力説するバルト(笑)。

でも、彼の話には続きがある。
「……しかも、今この瞬間の主役は俺だ!! 主人公とヒロインがよく行方不明になる、 このゲームの今の主役は。……オレ様の方が、地味なヤツラよりも画面に映える!」

呆れる周囲をよそに、着々と近づいてくる主役二人の乗る機体。

「チュッ! チュチュチュ……(けど、わたチュは、フェイしゃんの方がいいでチュ)」
何故か、本編では標準チュチュ語(?)を話していたはずのチュチュが、 “チュチュチュ”としか言わずに、飛び出していく。(普通に話が通じていたと思うんだけど?)

虚空(そら)に響き渡る爆音と、“約束”の光に包まれ、降りてくる機体。

「お〜い!! (あの二人には、さっきの話はナイショな)」
真っ先に駆け出すバルト。

続けて走り出す、シタン、マルー、ビリー。そして、みんな。


(そのうちに折を見て、フェイにバラしておきましょう;笑)
(若! エリィさん達のこと、そんな風に考えていたんだ)
(あんなことを言うなんて、神をも恐れぬヤツ……絶対に言ってやろ)

……なんて、それぞれの笑顔の下に、そんなたくらみが秘められているのであった。





エンディング後にも、さらにドラマが待っているのである(終)。

あとがき:
この観測員には、本当は名前がありませんよ〜。(^^)
Wikipediaの説明では「エンディングでフェイとエリィの無事が確認できない男 」だそうです(笑)。

ウィキで読んだ「高木刑事」の顛末があまりにも面白かったのと、 ちょうどエンディングムービーにちょろっと出てくる観測員の名前が無かったのもあって、 二つの話をくっ付けちゃいました。(^^ゞ
高木さんがアドリブ好き(プリ○ュアでのアドリブは本当におもろい!)と書いてあったので、 こんなアドリブがあったら面白いよなぁとか思って書いちゃったんです。
こんな下心満々で言うことはありえないと思う!と、高木さんの名誉のために、 あとがきに添えておきます。<(_ _)>

たしか、高木刑事のアドリブの件は、再放送で実際に見たような気がします。
刑事が「……というワケです。」と事件の状況説明を、目暮警部に報告してたんです。
すると、目暮警部が「そうか分かった。……ところで、君、名前は?」(……以降が多分アドリブ;笑)とやったところ、 「はい、高木です。」(だったかな?)んな、自然な感じで行われてるんですね。 あまりに自然で、それがキッカケで高木という名前がついたなんて、全く分かりませんでした(笑)。
スタッフロールを見ていて、どうして名前が高木刑事なんだろう?と毎回不思議に思っていたんですネ(笑)。
ちなみに高木刑事は名探偵コナンの登場人物です。んで元々、高木さんはレギュラーの「小嶋元太」をされてます。 一人二役で、ワンショット延々と喋っている時は、感動モノですよ〜(^^)