(爆)
「認めない。私は認めませんよ!」
「まあまあ。あなたがそんなに怒ってらしても、仕方がないでしょう。」のんびりとした ユイの言葉。
さらに目をむくシタン。眼鏡がずり落ちかかっている。
「ユイ。どうして、そのようにのんきに構えていられるのです? 私たちの
ミドリの話でしょう!」
「けれども、もう決まったことですし。今更、あなたが怒ったところで
どうなるものでもありませんから。それに、皆さんはそのつもりで
動いていらっしゃいますよ。」
ユイはシタンをなだめようとするが、ますます怒るシタンである。
“ダンッ”
ついにシタンは両の拳(こぶし)でテーブルを叩いた。こうなれば、ただの
ダダッコオヤジだ。
「“ミドリ・ウヅキ”が“ミドリ・サツキ”になるんですよ! これが
怒らずにいられますか。私たちのミドリが……。」
「だからって、あの子が私たちの子供である事実が、変わるわけでは
ありませんから。それは、あなたも分かっているでしょうに。」
ポンポンとユイは後ろからシタンの背中をやさしく叩いた。
「それは、そうですけど……。」
「それに……ミドリはまだ、子供ですよ。たかがカレンダーに怒ってどうするの?」
「……長いこと、みどりの日といえば四月(卯月)でしたからねぇ……。それが五月(皐月)に
変更されたら、ミドリまで他人になってしまうような気がして……。」
ユイの言葉に、ふと我に返り小さくなるシタンだった。
「……(また、あの人たち、ワケの分かんないこと言ってるね)……。」
さっきから遊んでいた“ぬいぐるみ”相手に、シタンが聞いたら卒倒しそうな台詞をつぶやく、
醒めた娘ことミドリ本人である―――。
あとがき:
時事ネタ(=じじネタ)ギャグです。
「みどりの日が、4月から5月に変更になったのかぁ〜。」と、ボケーッとカレンダーを
見ているうちに、予告も無くいきなり降ってきたアイデアの神様が、置き土産にしていった話です。
(佐○さんのブログのかわいいミドリちゃんの絵が、最初のきっかけだったりします)
ミドリ・サツキをそのまんま日本語読みすると、五月みど○さん(タレントさん)になってしまいます(爆)。
さらに、総ひらがなにすると「さつきみどり」。“つるなしいんげん”の品種名(?)になります。(^^ゞ
……ホントですよ。昔、ガーデニング売り場で見かけて爆笑しましたから。
さあ、あなたもガーデニングの売り場で「さつきみどり」を探してみましょう(笑)。
……東京などの都会じゃキビシイかなぁ。(^_^;)