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MISSION2: ソラリスを脱出せよ!

パズルコーナーです(javaアプレットパズルです)
このソラリス“包囲網”から、シグルドを脱出させてください。
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最初からもう一度

箱入り娘 アプレット Version 1.60
爆裂健ホームページII



(ストーリー)
時は12年ほど前にさかのぼる。

場所はソラリス。エテメンアンキ。
ユーゲントの情報処理室―――――――。





ブースの1つから、ふふふ……と、含み笑いが漏れてくる。

ん? 情報処理室の鍵を閉めに来たシグルドが、インディゴブルーの髪の彼女に声をかけようとした時
「アヴェでクーデター発生。これで、キスレブとアヴェは、元の泥沼の状態に戻るわね」彼女の口から言葉が漏れた。

……きすれぶ? あヴぇ……?
ドライブでボロボロにされ、擦り切れ断片化していた記憶が再び、シグルドの中で形を取り戻し始める。

「……エドバルド4世は死亡……無茶をするわね」
シグルドは後ろのブースに隠れて、様子を伺いながら必死で記憶を手繰る。

……アヴェ……アヴェ……父上!
父上と呼ぶつもりはなかったが、父は父だ。シグルドの顔に苦悩の色が広がる。



ミァンが部屋を出るのを確認すると、すかさず、隠れていたブースの席にシグルドは腰掛けた。
“アヴェ”で情報検索をかける。
通常、地上の情報はフィルターがかけられており、せいぜい「事件の大まかな概要」しか手に入らないが、 「エレメンツである彼のID」を使用すれば、学生の身とはいえ、エリート中のエリート。 “将校レベル”以上の情報が手に入る。
そこには、幼い王子“バルトロメイ・ファティマ”と時期大教母“マルグレーテ・ファティマ”が生き残っており、 シャーカーンが尋問をしているという記述があった。

ばると……ろめい……あの子か! あの子が尋問を受けている!
拉致されるまで自分が警護していた、父から託された宝物。幼い可愛い弟。 一人ぼっちになってしまった肉親。
尋問と言えば聞こえがいいが……シグルドは身体中の血が逆流する思いだった。

ミァンが扉の陰で、シグルドの様子を伺っているのも気づかずに。

シグルドは無心でキーを叩き続ける―――――――。







「ヒュウガ、聞いてくれ」
「何ですか? いきなり。貴方らしくない切り出し方ですね」 コンピューターで何か設計しているらしいヒュウガは、背中で返事をした。
「……ソラリスを出る。やらなければならないことが出来た。」

ヒュウガは驚いたように振り向き、シグルドの顔を見た。
シグルドの顔は真顔。しばらく見つめたのち、ヒュウガは視線を逸らし、ふぅっとため息をついた。
「聞かせてください。何があったんですか?」







シグルドはラムサスに別れを告げた後、前夜、ヒュウガと打ち合わせた、とある一室に向かった。
部屋に入ってドアを閉めると、そこにはソラリス兵が銃を構えて立っていた。

「動くな!」
……ヒュウガに売られた!
自分がこの場所に来ることを知っているのは、ヒュウガ―――ただ一人。

シグルドは舌打ちをし、ソラリス兵に襲い掛かった。
兵士の持っていたサイレンサー付きの銃が火を噴き、壁に数個穴が開く。

銃弾をかわしたシグルドは、兵士の首筋に一撃を叩き込む。
ガシッ!
兵士は寸前でシグルドの右腕を掴むと、咄嗟にシグルドの身体を遠くに投げ飛ばした。

!!
投げられたシグルドが体勢を立て直す……と……
兵士が銃を下ろし、ヘルメットを外した。 「シグルド。私ですよ。」
「……ヒュウガ……。お前……何を……してる?」
虚を付かれ、シグルドの声がひっくり返った。いつものヒュウガより、何故か顔が浅黒い(笑)。

「……一応、貴方に職務質問しに来た……ところ……といいますかぁ」 右手で頭をボリボリ掻きながらヒュウガは言った。
「ちょっ、ちょっと待って。シグルド。」
シグルドの下がっていた両の腕が再び構えを取ろうとしたので、 慌ててヒュウガは言葉を付け足した。
「どうせ、裏切ったんだろ?」
「こんなマヌケな裏切り方をするヤツが、どこにいますか!」
「お前のことだからありうるっ!」
真顔でシグルドに言い切られ、ヒュウガはガックリとうなだれた。

「……まぁいいです。この部屋に仕掛けておいた監視装置は、今の騒ぎでぶち壊しておきました。 貴方はコレを着てください。」
そう言うと、ヒュウガは自分の来ている兵士の制服を脱ぎ、シグルドに放った。
「……どういうことだ?」
兵士の制服にすっぽり身を包んだシグルドを確認すると、ヒュウガはブルーのカラーコンタクトを入れ、 銀髪のカツラを被った……シグルドの脱ぎ捨てた服を身に付けたその姿はシグルドそのもの。

「私は貴方になり、貴方は『シグルドを追う兵士』となります。貴方は『シグルド』を追うフリをして、 メインシャフトに向かってください。『シグルド』がそちらに行けば、皆の注意は全て『シグルド』に 向かいます。その隙をぬって地上への貨物便の中に紛れ込むのは、貴方には造作もないことでしょう。」
「そんなお膳立てまでしてもらわなくとも、昨日お前に教えてもらったルートを辿るだけで充分だぞ」

「それだけでは、ダメなんです」ヒュウガは首を振った。

「……確信は持てないのですが、貴方は誰かの計略で、そうせざるを得ないようにしむけられてます。 ジェシー先輩の件といい、今度の貴方といい。私には、誰かがエレメンツを解体しようとしている気が してならないのです。多分、私の告発が無くとも、少しでもメインシャフトに近づきすぎようものなら、 貴方の身体は蜂の巣にされるでしょう……。誰が、何の目的でしているのかは、分かりませんが。 貴方の次は、おそらく、私。」
ヒュウガの言葉に、シグルドの瞳がゆれた。

「それならば、尚更、お前に、これ以上関わらせるわけには……」
「だから、貴方を告発したんです」
「……やっぱり俺を売ったんじゃないかっ!」(結局、自分の身しか考えてないのかよっ!)
強烈なシグルドのツッコミに、再びペシャンと潰れるヒュウガ。

「……そこをツッコミますか……」
ツッコミどころは間違っていない(大笑)。
顔をフキフキと拭きつつ、ヒュウガは言葉を続けた。(^_^;A

「これ以上、この部屋に長居すると不自然です。貴方のIDを貰いますよ。『追っ手の兵士』である貴方が このシグルドのIDを使ったらおかしいですから」
「俺はどうする…。」
「このIDを使ってください。ソラリス兵用です」
シグルド……に化けたヒュウガが、 一発ソラリス兵(シグルド本人)を“力一杯”ぶん殴ってから、逃げ越しにIDを投げてよこした。

“ソラリス兵用のID生成ルールは、すっごく脇が甘くて、簡単に解析&生成できるんですよー”
笑いながら『偽シグルド(ヒュウガ)』は逃げ出した。

不意をつかれて、モロにその一発を食らってしまったシグルドが、よろよろと立ち上がった。
「……ヒュウガの奴……。あいつにこの借りの一発を返すまでは、絶対に死んでなんかいるもんか」 兵士(シグルド)も部屋を飛び出した。







監視モニターから警告音が発せられた。
「ターゲットS。自らのIDを使用し、B扉を開け、シャフト方面に接近中」

セキュリティからの映像には、帽子を目深に被り、眼から下をさりげなくスカーフで覆うようにして、 やや身体を屈めて歩くシグルドの姿が映し出されている。

「……バカな奴だな。ロクな変装もせず、そのまんまで近づいてきやがる。チクられたことも知らないで。」
モニターを見ていた監視員の一人が鼻で笑った。
「一応、追っ手は気にしてるつもりみたいだぜ。行ったり戻ったりとかなり複雑なルートを辿ってる。 それに、顔はスカーフで隠しているつもりだぜ。あれでも」
「まだ、動くな。荷物集積場の扉をIDを使って通った時が、ターゲットの最後だ」
リーダーと思わしき人物が口を開いた。
「IDを使えば、“IDエラー”で消去処理。ゲートを無理に飛び越えれば、“逃亡の恐れ有り”で射殺。 どっちにしろターゲットは終わりだ」

この会話を、“逃亡の恐れ有りと密告された本人”シグルドが、すぐ近くで聞いているなんて、 誰も夢にも思っちゃいない(笑)。

「A班、B班、C班。至急、荷物集積場にむかえ。“お客人”には、ギリギリまで優しくしろよ。丁重にな」
「了解!」
「『セキュリティ』は、ターゲットの後方、見えない位置に待機させておけ。ターゲットの油断を誘い、 ゲートを自分で越させるんだ。今回は密告の情報だけで逃亡の証拠が無いらしい。 現行犯で押さえるぞ」
ヒュウガ……間違っても撃たれるなよ……
シグルドは心の中で願いつつ、“1兵士”として、集積場へと向かった。







ここでパズル: (あー、前置きが長かった;爆)
シグルドはソラリス兵に化けているとはいえ、まだまだ大変です。(^^ゞ
この絶体絶命の“包囲網”の中から、見事、シグルドを脱出させてあげてください。

各コマは、動く隙間さえあれば、縦横にマウスでスライドさせることが出来ます。
「出口」は下の枠の真ん中部分です。
『セキュリティ コマ』、『ソラリス兵 コマ』の間を潜り抜けて、 『シグルド コマ』を出口までスライドさせられれば、パズルはクリアとなります。

では、グッドラック!! (^^)/~~~



「高度な文明都市」ということで、メトロポリスっぽい不自然な枠のデザインにしたんですが、 「目が痛い」ですねー。(^^ゞ
それにしても、「ソラリス兵」と「セキュリティ」しかいないってのは、 ソラリスの警備はどうなってんだ? 実際のゲームでは手こずったけど……あれ?