−警備兵− チケットはあるんだな。よし、通ってよろしい。急がないと
間に合わないぞ!
−天帝− 我が愛し子達よ安心するがよい。地上のゲート消失は前もっ
て、われとガゼルの法院によって計画されていたことである。
眠れる母なる神……。神によって選ばれし民、我等ガゼル…
…。その我等が神の御下、楽園へと回帰し、永遠の生を受け
る刻が迫っておる。よってわれはその神の眠る地、知恵と力
の源、“マハノン”への扉を開いたのだ。これに乗じ、地上人
らはこぞりてその力を手中にせんとすだろう。だが、心配に
は及ばぬ。ソラリスにこの力がある限り……。愚かな獣、ラ
ムズに我等の力を知らしめようぞ。
−フェイ− エリィ……? おい、エリィ!
−エリィ− え? 何か言った?
−フェイ− “何か言った?”じゃないよ。どうしたんだよ? ボーッと
して。心ここにあらずって感じだったぜ?
−エリィ− そ、そう? ち、ちょっと考え事してただけよ。それに周り
も結構騒がしいし……。
−フェイ− ??
−カレルレン− 天帝の御子達よ、心して聞かれい。
−エリィ− カレルレンっ!
−フェイ− え?
−エリィ− あれがカレルレンよ。ソラリスの実質的指導者。滅多に私達
の前に姿を現す人じゃないわ。それだけの事態ってことね。
−フェイ− あれが……、ソラリスの指導者……。なんだか……。なんだ
ろう……? この……懐かしい感じ……。