―― 何だと!? 生きておるというのか……。
−カレルレン− ああ。
―― 馬鹿な。ラムサスが撃墜したのではなかったのか?
−カレルレン− 奴が撃墜したギアには彼女が同乗していたのだぞ。死んでもらっては困る。
―― "母"ならばおるではないか……たとえ、"対存在"としても、今の"母"さえおれば……。
−カレルレン− 私にとって、それは完全とは言えん。
―― こだわるな……。ヒトの情、捨てたのではなかったのか?
−カレルレン− 下らんな……。奴には再びラムサスを差し向ける。異存はあるまい? 現在の場所は判るか?
―― エテメンアンキは崩壊したが、メモリーキューブの機能はまだ一部が生きている。個々人の場所位ならば特定出来る。
―― 暫し待て……。撃墜された場所から離れ、イグニスへと向かっている途中のようだ。
−カレルレン− そうか。あの地を離れたか……(ということは……刻印の解除、時間の問題だな……)
―― 何か言ったか?
−カレルレン− 何でもない。まあ、そこで吉報でも待っていろ。
―― 娘の回収はどうするのだ? 鍵が鳴動を始めておる。神の復活の時が近づきつつあるのだ。
−カレルレン− 娘の回収はいつでも出来るよ。今でなくてもな……。いずれは……。