TOPへ戻る ガゼル法院台詞集へ戻る

フェイ、ソラリスに拘束されて


−フェイ− うん……むっ、これは……ぐぐ……だめだ……取れない。う……。これは……なんだこれは!? なんだって俺にこんなものを見せる!? 誰だ!? 誰がこんなことを!? エリィ! 先生! どこだ!? どこに……。

―― その光景はお前が生み出したもの……。その声はお前を呪う声……忌々しや、触れ得ざる者……神の愛し子たる、我らの悲願をはばむ者……捕らえよ……滅せよ……神の炎で焼き尽くせ……。

−フェイ− な……? 先生!? こ、こいつらは? 何なんだ、これは!? バルト!? ビリー! 先生!! こ、これはどういうことなんだ!? みんなは何を……? 答えてくれ! 先生!

―― ここにおるのは、ソラリス守護天使が一人、ヒュウガ・リクドウ。

―― この男はカイン……お前達が天帝と呼ぶ者の命を受け、彼の地へと赴き、お前の監視を続けていた……。

−フェイ− ソラリス守護天使? 俺の監視だって……?

―― そうだ。そしてお前に引き寄せられるであろう、我等が"アニムス"となりうる者達を取捨選択、このソラリスまで導いてきたのだ。"アニムス"は、身体無き我らの復活に欠かせぬもの……。この者達は我等の肉体……憑代なのだ。

―― そう、ただそれのみの存在……。

−フェイ− バルト達がお前達の肉体……!? 本当なのか!? 先生! こいつらの言っていることは……。

―― 何をそう、うろたえておる? 信じていた者に裏切られたからか?

−フェイ− お前らなんかに聞いちゃいない! 答えてくれ! 先生!

−シタン− 3年間……。

−フェイ− ? ……。

−シタン− この3年の間、私はあなたの側にいた。そして見極めねばならなかった。我々の仇となるかどうかを……。

−フェイ− ……仇?

―― そう、仇だ。お前は我等にとって危険な存在なのだ……。

―― 故に監視する必要があった。

―― もっとも監視をしろと下命したのはカインだが……。我等はそこの"アニムス"の選出と仇となるお前の消去を目論んだ。そしてヒュウガをお前の元へと赴かせた。だが、お前の消去はことごとく失敗した……。あの出来損ないの塵のせいで……。それでも"アニムス"は手中に出来た。ヒュウガはよく働いてくれたよ。

−フェイ− 本当……なんだな……? こいつらとグルになって俺達を……。そのためにみんなは……。何故だ! お前達は俺達地上の人間を意のままに操ってきた! すでに世界をその手にしているも同じ! この上何を求めるというんだ!?

―― お前も知っておろう。我等の目的は神の復活。

―― ヒトが地に満ちたとき、神はその永き眠りから目醒めるのだ……。その時、マハノンも目醒める……。

−フェイ− 天空の楽園マハノン? 地に墜ちたという……。

―― 楽園か……。ふふふ。それは正しい見方かもしれぬな……。我等の方舟……その中央ブロック"マハノン"神の封印されし場所。そこは神の知恵の源……。知識の楽園……。

―― その知恵を使い、目醒めた神を復活させ、神と我等を大宇宙へと誘う"方舟"を築くのだ。

―― 我等の方舟の建造……。大宇宙に君臨する為の神の軍団……天使<マラーク>の創造。その為のM計画……。

−フェイ− 何だって!?

―― 我等は宇宙の孤児なのだ。我々は神と共に孤独にもこの惑星に打ち捨てられたのだ。

―― 我々ヒトはこの星で生まれた生命体ではない。遥か昔、他の天体からこの星へとやってきた異星の生命体なのだよ。

−フェイ− そんな馬鹿な!?

―― 嘘ではない。お前とて、地上のいたるところを見てきたであろう? 何故1万年より以前、人の存在がないのか……。

−フェイ− ……!?

―― これは神の意志なのだ。神の復活は古の原初より運命られしもの……。

―― そして我等はその神と一つになる。新たな"アニムス"を得て……。再び星空の元へと還る……。

―― それが我等の存在意義。

―― それが我等の至高目的。

−フェイ− ……ソラリスの力を使って、世界に君臨することが目的ではないんだな?

―― 当然だ。このようなちっぽけな惑星ひとつ、手に入れたところで何の意味があろうか……。我等はこの大宇宙に君臨すべくその権利を神から与えられた。

―― そう。血のけがれのない我等だけが、その免罪符<インダルジェンス>を得られる……。

―― 故に神を復活させる。

―― 楽園より追放されて永劫。福音の時までに神の復活が成されない場合、我等は滅びの道を辿らねばならぬ。だが……。

―― "アニムス"を得た今、我等の復活は約束された……。後は神の復活と……。

−フェイ− カレルレン!?

−カレルレン− この者の目覚めを待つだけ……。

−フェイ− エリィ!!?