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くりごはん

意味不明 (^^ゞ



エルザ―――――


「いっつもいっつも、同じ様なメシじゃ飽きちまうよなー」
モニターの前で、Jr.は頭の後ろに両手を当て、椅子に寄りかかっていた。

シューッ 扉が開く
「何を調べているんですか? Jr.さん。」
「おっ、M.O.M.O.か。ちょうどいい。何かいつもと違うメシのメニューがあるか調べてくれ。 ……なるべく季節感のあるやつがいいな。レシピがあれば、シオンがテキトーに作ってくれんだろ」
「はい。分かりました。」

M.O.M.O.がモニターに向かい、しばらく経つと……。

「Jr.さん。くりごはんがいいと思います」
M.O.M.O.の後ろで退屈そうに座っていたJr.が身を乗り出した。
「いいねぇ、それ。シオンに調理を頼むから、早速レシピを出力して、材料も発注しておいてくれ。 ……あ、値段は気にしなくていい。うんと張り込んでいいゾ。全部、ガイナンに“ツケ”ておくから(笑)」
「分かりました」M.O.M.O.は答えた。

「……う〜、くりごはんかぁ。楽しみだなぁー」
鼻歌を歌いながら、Jr.は部屋を出て行った。







キッチンではシオンが叫んでいた。

「どういうことよー! これ!」

シオンの目の前には、山の様な“生栗”。
なまじ最高級品を頼んだため、すぐ調理が出来るような“鬼皮をむいて下処理した栗”が来るわけがなかった。

「一人じゃ無理だわね。KOS-MOS! 手伝っ……」と言いかけたが、シオンは止めた。
過去の皿洗いなど、彼女(?)の加減の知らなさは、シオンは身にしみている。 KOS-MOSに頼んだ日には、この最高級ツヤツヤ生栗の成れの果てが、どんなんになるかは想像に難くない。

……ということで、「ケイオスくん。ケイオスくん、いる?」
「シオン。どうしたんだい?」いつでもどこでも、フラっと湧いて出てくるケイオス。







んで、みんなで格闘すること約1時間。まだまだ栗の数は減らない。

「みなさん。何をしているのですか?」
部屋には、無難な人選(笑)であるケイオス、アレン、ハマー、トミー、M.O.M.O.が栗むきをしていた。

「あ、にいさん。にいさんも手伝って。今日はくりごはんだから」
ジンはにっこりと微笑んだ。
「くりごはんですか。いいですねぇ。で、シオン。この栗を切ればいいんですね」
「ん、そうそう」
ジンは栗をひとかかえ、別室に運んだ……。



しばらくして……
とうっっっっっっっっっっっっっっっっっっ!!
ズズーン!



エルザ内に響いた兄のかけ声と振動に、シオンは嫌な予感がした。
そういえば、兄は、KOS-MOSよりも加減を知らない――――――



「にいさんっ!」
兄のいる部屋(=震源地)に飛び込んだシオンが見たものは、 哀れ、一刀両断にされた栗の山……。

「にいさん! そんな風に最初に切っちゃったら、栗の皮むき出来やしないわよぉぉぉぉっっっ!!」



シオンの叫び声がエルザ内に響き渡ったのである。

ちゃんちゃん!

あとがき:
くりごはんのため、たくさんの栗をむいていたら、頭の中にこぼれ落ちてきた話です。
思いっきり即興です(爆)。
栗の山を叩き斬ってみました。ジンさん。(^^ゞ
それにしても、あと、どうすんだろ? 皮、むきにくいだろなー(爆)